ゴリとラーのＡＶ放浪記

「私を女優にして下さい」というシリーズは、自らAV出演を志願した女をハメ撮りする
ロードムービー的ドキュメントあり、1991年7月にスタートしたカンパニー松尾の
ライフワーク＆代表作である。

かつては、志願兵と称した素人が中心であったが、近年は、キャリアの浅い、
または、キャリアの全くない女優をキャスティングする事が多く、
出演している女優の名前は、カンパニー松尾による勝手な命名が多い。


基本的に３人の女優をキャスティングするオムニバスであり、
今作もチャプター的には３部構成であるが、松尾監督の極私的なパートが挿入されており、
実質は４部構成となっている。


chapter*1都内在住のドM英会話講師やせぎす子さんT163*83B*56*83　28歳の場合

最初の志願兵は、友人であるバクシーシ山下監督から紹介された英会話教師。
留学費用の為と１年くらい彼氏がいないので刺激を求めてという志望動機である。

ハキハキと話し、Ｓ顔であるが、実はＭであると述べる通り、
監督がＳモードに入ると　途端にＭ性を発揮し、顔つきが可愛い感じに変わり従順になる。
綺麗な長い脚であるが、スレンダーと言うよりは、やせすぎ感があるスタイルである。

ミニスカで連れまわし、マンションの非常階段で悪戯した後、
ホテルへ入り、ハメ撮りへと言う流れである。

ホテルに入った瞬間から興奮しており、以前に趣味半分でＳＭクラブで働いていたくらい
非常にＭ性が高く、松尾監督の責めに感じまくっている。
このパートは、生挿入であり、フィニッシュは、口内発射である。

尚、このチャプターは、2010年７月の撮影されており、この撮影の三日後、
カンパニー松尾は、椎間板ヘルニアでダウンする事となる。



chapter*2大阪在住の従順哀願マゾ娘むちむち子さんT157*88G*60*88　20歳の場合

口下手で、言葉数が少なく、性格がわかりづらい志願兵であるが、
おとなしく見える割には、３Ｐや野外に興味があると言っている。

スタイルは、Ｇカップの大きなバストは形も良く張りがあり
乳首や乳輪の色は薄く、全体的にムチムチのぽっちゃりボディである。

セックスシーンであるが、Ｍ性はあるようで、松尾の責めに反応はしているが、
それほどドＭぶりを発揮してるわけではない。
また、ハードピストンが少し痛いらしく、監督が気遣うと「痛気持ちよい」と述べている。
総じて、特筆すべき事はないカラミであり、監督自身、テロップでも
「あせって空回り」と述べているが、女優はバストも大きく、
ヒップも大きく張り出している為、騎乗位やバックのシーンは見応えがある。
ここでの絡みは、ゴムを使用している。

尚、このチャプターは、2010年の暮れにカンパニー松尾の実家がある愛知県春日井で
撮影されており、その理由は、松尾の父親が肺がんで介護をしているからだと
短い尺のシーンが差し込まれる形で、説明が入っている。



chapterは付いてないが、松尾監督の極私的とも言える
老いた父親の介護、最期を看取るパートが挿入されており、
ここから凄まじいドキュメントが始まる。

２０１０年の１月に癌の告知を受けた松尾の父親の闘病生活から、介護、
そして、死の瞬間の音声、永眠直後の父の姿、その後、松尾が泣き崩れるシーンまでが
カメラに収められている。

その過程で、松尾は、介護できるようにと2010年前半から作品を取り溜める為に
ハイペースで撮影している最中の7月椎間板ヘルニア発症する。
そのやりきれない思いがテロップに呟かれ、この時期に編集した作品は、内省的なものに
なっていると述べられている。尚、このシーンに挿入されているのは、
「恥ずかしいカラダ ESCAPE ましろ杏」であり、今見直すと感慨深いものがある。

また、所々に、若かりし頃の父の画像や母、弟アキヒトとの家族の画像、
癌の告知後、家族で旅行した折の写真が差し込まれ、
松尾の父の半生が描かれたりしている。

ＡＶとはかけ離れた、また、エロとは全く関係ない凄まじいドキュメントが唐突に
差し挟まれているパートであるが、何か取り付かれたように見入ってしまった。


chapter3広島在住の美白妄想スレンダー ジュンナさんT165*85E*57*83 26歳の場合
『麗しのキャンペーンガール4』で収録した小嶋ジュンナの続きが、このパートである。

女優は、綺麗なＥカップのバストにプクッとした乳首、大きく張りがあるお尻で、
シミ一つない綺麗な白肌のスレンダーで張りがある肉付きの美しいスタイルである。
顔立ちは、歯並びは悪いが、綺麗なお姉さん系であり、よく笑う。

セックスであるが、ホテルに入って、「めちゃくちゃにされたい」と述べており、
オナニーをさせられたり、ホテル備え付けの電マで逝かされ、生で挿入されている。
感じ方の反応も良好であるが、感じすぎて快楽に飲み込まれている印象で、
言葉責め等に、反応出来なくなっているシーンがある。

ラスト、松尾が口内発射を求めるが、ＮＧなのか拒否しており、フィニッシュは胸射。
いつもならすぐにティッシュを取り出し、拭き取る松尾だが、
ここでは、精子を浴びた肢体の映像を回し続けているのが印象的である。

但し、射精直前に、女優は「中で出して」と懇願しており、
口内発射はＮＧで中出しＯＫと言うパラドックスを感じてしまうシーンがある。


本作は、どのパートもそれなりのクオリティがあり、
chapter2は少し落ちるにしても、女優のパフォーマンスも高く、

結果的に、普通に抜ける作品である。

客観的に見ると父の死の過程をＡＶに収録すると言うのは、
とんでもない事かもしれないが、最初から最後まで、即ち、

最初のパートが、昨夏の椎間板ヘルニアを発症する三日前であり、
２番目のパートが、父が没する１２月に撮影され、
そして、監督の父の死が記録される。

年が改まった2011年の１月に、３番目のパートが撮影されており、
その冒頭、広島から、尾道へ向かう途中の因島に降り立った理由を、
「ただ、綺麗な所へ行きたかったからです。」とテロップに入る。

天才的なセンスでの編集で、各パートが、時系列が繋がりながら、
この作品自体が、素晴らしいドキュメント作品に仕上がっている。
と個人的には感じました。

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