ゴリとラーのＡＶ放浪記

素人の人妻がＡＶに応募してきた体裁の作品であるが、

既存のＡＶ女優を起用している事から良く言えばフェイクドキュメント、

悪く言えばナンチャッテ企画である。

新人をキャストするならばまだしも既存の女優を起用すればハードルが高くなり、

本作程度のクオリティでは、超えることはおろか届くことすら出来ていない。

何故か？

フェイクドキュメントであるならば、どこまでが本当でどこまでが嘘か

解らない様なプロットでなければならず、それゆえに先の読めない展開になる。

本作は、それっぽく作られてはいるものの全ての展開が想定内であるが故に、

ドキュメントパートは全てスキップされても仕方がない代物である。

フェイクドキュメントの根幹を理解していないアホが作れば、

それはもうナンチャッテ以下のものとなるのは火を見るよりも明らかである。

確かに、女優さんのキャストは素晴らしく、巧く演じているが、

女優頼みで何とか出来る類のものではない。

とは言え、ＡＶにおけるフェイクドキュメントとして見れば

特別クオリティが低いと言う訳ではなく、

手垢に塗れた有象無象の作品群の中の一つと言った感想である。

そして、ビッグモーカルと言うメーカーには、

収録時間の4分の１を、エロ以外に費やす決まりでもあるのだろうか？


内容を見ていくと面接シーンでのボディチェックと言う体裁でのヌード披露、
その後、性感チェック的に中途半端にお触りされて終わり、

日を改めて1泊2日で温泉旅行に出かける設定で、

ドライブ中の車の中や野外での羞恥を煽らない露出プレイや

リモコンローターによるぬるい責め、

お触り程度の愛撫と何もかも全て中途半端なプレイと

ここでまでで45分も割いている事で、非常に冗長で退屈に感じられる。

次いで、温泉の脱衣所から始まるセックスパートでは、
女優は中途半端な愛撫をされ、フェラをするとシーン切り替わり、

湯船でのファックとなるが、湯煙のせいで非常に見ずらいと言うより
殆ど見えないシーンもあり、さらにシーンが切り替わり、

またもや脱衣所でのファックの続きとロケーションを転々と切り替えるせいで
慌だしく感じられるカラミが展開されており、

じっくりとセックスが見る事が出来ず、また女優の絶頂シーンは皆無であり、
全く以って使い物にならない。

続いて、浴衣姿の女優が旅館の廊下で、プチ露出し、極めて時間の短い
オナニーシーンが映し出されるが、ここでも中途半端過ぎて見る価値もなく、

初めから1時間30分も経過しながら全く見せ場がないと言う
絶望的な状況となっている。

ラストは、客室でのセックスとなっているが、もはや残り時間30分を切っており、
ぬるいリードをする男優に対して、流石に女優はポテンシャルの片鱗を見せ付けて

ファックで6度、オナニーで1度、手マンされて1度、

本作で初の絶頂シーンを見せているが、

ここまで溜まりに溜まったフラストレーションを引っくり返す事は叶わず、

もはや時すでに遅しである。


男優は片山邦生が担当しているが、ロートルがとうとう老いぼれたのか

女優の魅力や性的パフォーマンスを全く引き出せずにおり、

また、顔をモザイクで隠す意味も解らず、

意図も意味もない疑似中出しと言う愚かな行為に

ドタマが悪すぎる演出が拍車をかけて

女優と時間を滅茶苦茶無駄遣いした

極めて腐りきった駄作となってしまっている。


結果的に、抜けない作品である。




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