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ゴリとラーのAV放浪記

鑑賞したAVを、感想文的にブログに記録しておこうと思います。

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MA-08 BYG-ZAM

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ビグ・ザムについて解説したい。

本機はモビルアーマーと言われる形態の兵器で量産を前提としたプロトタイプである。

前線に配備されなかった事から、取るに足らないキワモノ程度のMAとしか

認識しかされていない機体であるが、実質的にはジオン公国の切り札と言っても

過言ではない重要性のあるものである。


それでは、当時の状況を説明したい。

ビグ・ザムが唯一実戦に投入されたソロモン戦役は、1年戦争終盤である。

この頃のジオンは、人的資源の枯渇、すなわちベテランパイロットの多くが戦死し、

それを補てんする為に、学徒動員兵までもがパイロットとして投入されていた。

この事を的確に把握していた開発陣は、この状況に最適な機体を開発した。


ビグ・ザムは、通常のモビルスーツと違い、乗員は3名となっており、

古参兵をメインに据えて新参兵をサポートさせる体勢を取る事ができる。

単純に考えて、古参、新参を個別にMSに搭乗させて出撃させても

撃墜されるリスクが高くなるが、

集団で行動させた方が兵の運用面においても戦果においても期待が出来る。

また、防御用にIフィールドジェネレーターを搭載している事で、

ビーム兵器を完全に無効化でき、

旧世紀からのミサイル兵器などでは、ビクともしない装甲故に

大切な兵を失うリスクを極力減らす事が可能であり、

さらには、一撃で戦艦を沈めるほどの破壊力を有する大型メガ粒子砲を装備し、

胴体部には水平360度全方位に計26基のメガ粒子砲が張り巡らされ、

周囲の敵戦力を殲滅する圧倒的な攻撃力と防御力を兼ね備えている。

実際、ソロモン戦役では、戦艦を次々と撃沈し、モビルスーツを玉砕すると言う

まさに無双の強さを見せつけていた。

ガンダムを駆るニュータイプのアムロ・レイが、スレッガー・ロウ中尉の命を

を犠牲にしてやっと倒せるレベルの代物である。


「ビグ・ザムが量産の暁には連邦なぞあっという間に叩いてみせるわ」と

ドズル・ザビ中将が戦死する直前に述べているが、

これは、負け犬の遠吠えではなく、まさにその通りの事である。


プロトタイプ1機で、大戦果を上げたのである。

もし、量産されて前線に部隊単位で配備されていならば、

ソロモンに大隊規模で配備されていたならば、

連邦軍は勝利を収めるのは難しいどころかここからジオンは反転攻勢を掛けて

時計の針を大戦初期まで巻き戻す事も可能であった。


また、ジオングは宇宙戦闘用MS故に脚は付いていないが、

ビグザムはモビルアーマーでありながら脚が付いている。

これには理由があり、この機体の初期コンセプトが、ジャブロー陥落であり、

これを考えるともう一度、地球圏まで戦線を押し戻せたかもしれない程の

戦局を一転させてしまう驚異のモビルアーマーであったが、

結局、この機体は量産される事無く終戦を迎える。


残された時間が少なかった事が、ジオンの悲劇だと思われるかも知れないが、

それは違う。


ビグ・ザムは、ドズル・ザビ中将のもとで実戦に投入されているが、

彼が開発していた機体ではなく、ソロモン戦役直前に

ジオン公国の実質的指導者ギレン・ザビから搬入されたものである。

一年戦争中期以降のジオン軍は、人的資源の枯渇から、

「量より質」へと開発方針が変更されている。

ギレン・ザビは、ビグ・ザムやソーラ・レイによって、

一気に戦争を好転させると言う施策に出る。


では何故、ゲルググを優先して開発したのであろう。

ゲルググは、連邦軍のガンダムと同等

もしくはそれを凌駕する性能を有する機体である。

しかしながら、配備された戦争終盤には、前述した様にジオンは

パイロットに枯渇しており、学徒動員兵では高性能でハイスペックなMSは

扱えない。故に実質的に戦果を挙げていない。


本来なら、ゲルググではなく、全てのリソースを傾けてビグ・ザムを最優先で

量産体制に持っていくべきであった。


ビグ・ザムを受け取った時に、ドズル・ザビは「戦いは数だ」と憤慨している事を

鑑みてもジオンの置かれた当時の状況を把握出来ずにいた者が数多くいたのであろう。

(流石に死の直前には、ドズルはビグ・ザムの有用性を看破しているが・・・。)

絶対権力者のギレン・ザビ総帥をもってしても

そのような勢力に押し切られたのであろうか。

当事者達は戦死しており、今となっては解らない事ではあるが、

ただ、全ての責任は、国のトップである総帥に帰結する。


指導者が判断を間違うとあっけなく国が亡んでしまうと言う良い教訓である。


それでは、本日の講義はここまでとします。

次回は、鋼鉄ジーグのマグネットシステムについて考察します。

それでは必ずお元気で!ごきげんよう。


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