ゴリとラーのＡＶ放浪記

永崎文演じる女子高生が、痴漢サイトで相手を募集して如何わしい成人映画館で

集団痴漢されると言う筋書きで、彼女の動機や心情、理由が一切描かれておらず、

本来であればドラマとして破綻しているところであるが、

本作はタイトルから見ても解る様に主人公は、女子高生の担任教師（保坂順）であり、

彼の目線、心情、行動を通して描かれている事で確実にドラマとして成立している。

ＡＶでありながらヒロインではなく、男優が主役と言う珍しいプロットだが、

巧い具合に仕上げられており、違和感は一切感じられない。


教師と言う職業柄、世間体を気にして痴漢と言う性癖を

ＡＶや雑誌で解消してきた主役であるが、

病的に膨らんだ願望から会員制の痴漢サイトで相手を探し、

如何わしい映画館に出向くと言う行動を起こす。

そこで見た光景は、教え子が日雇い労働者達に集団で痴漢されると言うものであり、

お嬢様で優等生である教え子が何故と言う疑問、彼が言うところの社会不適合者達に

嬲り者にされる彼女を見て悔しいと言う感情、

そして欲望を加速させて自らも集団に加わっていく姿が描かれている。


肝心のエロパートは4つあるが、

最初のパートは、教師が痴漢願望のある女性が教え子と知る事が描かれており、
ヒロインは愛撫されるだけで、時間も短く、ドラマ的意味合いの強いものである。


2つ目は、劇場で集団痴漢された後、リーダー格の染島に貢トイレに連れ込まれて
セックスと言う流れである。


3つ目は、要求をエスカレートさせたヒロインが、劇場で４、5名の男達と
連続でセックスと言うものであり、その中には教師も含まれている。


次いで、細心の注意をして生徒に顔バレしていなかった教師であるが、
ここでは、自らを晒して女生徒と邂逅しているが、

驚愕など見せずに、2人共欲望の中に沈んでいくラストが描かれており、

ここでも時間的に短く、中途半端なシーンで終わる事から
ドラマ的意味合いの強いパートである。


駄作ドラマ作品が数多く垂れ流されている中、

ドラマパートとセックスパートがシームレスで関連付けられた演出で、

ドラマが、セックスをよりエロティックに見せる為の仕掛けとして機能しており、

また、約80分間で収録時間で、巧く纏め上げている事も評価でき、

最高級とは言わないが、ここでまで完成度の高いドラマ作品は、

そうそう見られず、素晴らしいドラマ作品と言わざるを得ない。

しかしながら、本作には唯一問題点がある。

女優の絶頂シーンが少ない事であり、これは致命的である。


シングル戦では1度の絶頂しか見せておらず、

染島との相性が悪かったとしても

連続セックスでは、4，5名のベテラン男優が雁首揃えて

3度の絶頂しか導けておらず、

以前みた彼女の作品では、素晴らしいパフォーマンスを発揮している事からも

製作陣が、女優のパフォーマンスを引き出していない事が解る。

製作陣は、女優のパフォーマンスを引き出すと言う意図が、希薄なのであろう。

全く以って片手落ちである。


素晴らしいドラマ作品であるものの


結果的に、抜けない作品である。



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